千葉県からの医学部受験において、最大のニュースは、2017年から成田にできた「国際医療福祉大学医学部」の新設です。

 
おそらく、最後の医学部新設となり、その定員は140人。その内20名は海外からの留学生。
 
名前の通り、「国際化」を掲げる以上、大学2年目からは授業はほとんど英語で展開します。
 
以下は私の備忘録です。


場所:千葉県成田市・公津の杜駅(成田空港の隣の駅)

政府による「国家戦略特別区(特区)諮問会議で2017年に成田市に設立が認められる。2017年4月より新入生。

2020年には成田空港から車で15分の地に、国際医療福祉大学病院が設立予定。医療のHUBとして、世界的な医療ツーリズムを獲得する。

9カ国語に対応できる医師を配備。640床、モスクの設置など宗教にも配慮する。

医学部は定員140名(内20名が海外大学医学部からの留学生・7人に1人)政府は2020年より医学部定員を削減していく予定なので、最後の増員と思われる。

私立大学医学部最低の教育費「1850万円」(順天堂が2080万、慶應が2156万)さらに、成績優秀者上位20名はさらに減免がある。

教育ローン・奨学金を取り揃え、一般家庭・国公立志向の家庭からも優秀な人材を確保するのが目的。

「なぜこれだけの低金額が可能なのか?」「医療特区で国から補助金が出ているのか?」と直接質問したところ、「全て企業努力です!」とのこと。「特区ということで、病院敷地の誘致などでは有利に働いたが、補助金には影響なし」グループ事業が順調なための低金額であるとのこと。

経営母体・高邦会(栃木県大田原・塩谷、三田病院、熱海病院の他、山王病院など多数の医療施設を経営する大グループ)

産婦人科の教育実習は山王病院でも実施される。神田うの、松嶋菜々子、広末涼子他

(産科御三家:山王、愛育、聖路加)

大学病院の教師の70%が海外での医療勤務経験アリ(38%が3年以上、32%が1年)

2年生以降は英語で授業。入学時ではまだ、英語でのコミュニケーション能力はさほど問わない。入学後に徹底的に鍛える。1年生は毎朝、1時間目は英語の授業、夕方も希望者は駅前留学可。

3年生3月(通常4年末)でCBTとOSCE(オスキー)を受験。オスキー(Objective Structured Clinical Examination)は、客観的臨床能力試験のこと。日本の医学部歯学部薬学部6年制課程の学生が臨床実習に上がる前に、この試験とCBTの2つに合格することが、臨床実習に進むための条件となる[1

世界最大のシミュレーションセンターを設置して、今までの医療が「見て学べ」から、参加して、患者と接する前に体験する医療へ。パイロットで言うフライトシミュレーターの様なもの。教習所内での運転から、実習は路上教習の様なもの。

4年生では那須と千葉の大学病院で住み込みで実習。(温泉付き?)

国際医療福祉大学の他学部優秀者、看護、理学療法、作業療法、医学検査などの生徒と、チーム医療を体験する。ブラックジャックから「和」チーム、若田光一宇宙飛行士

5年生では2020年に設立予定の成田大学病院で実習。

希望者は「USMLE」を受験可能。アメリカ合衆国医師免許取得の際に行われる試験である。一般にアメリカ合衆国内のメディカル・スクールの在学生・卒業生(M.D.)は、各医師免許取得の際にUSMLEの3段階の試験に合格することが要求される。また、アメリカ合衆国以外における医学校を卒業した学生がアメリカ合衆国医師免許取得し診療を行う場合にも、USMLEの3段階の試験に合格することが必要である。

2023年問題:2010年アメリカ、カナダ以外の医学部出身者が米国で医業を行う際に資格を発行する機関である「ECFMG」が、2023年以降の受験資格を「国際基準で認証された医学部出身者に限る」と明らかにしたことがきっかけだ。日本の医学教育は国際的に見て高いレベルだが、こと患者に接して診察・診療する「臨床」実習について言えば、国際認証基準を満たしていない。日本の医学部の臨床実習期間は他国に比べて短い上、多くの場合は「見学型」で学生はほとんど“お客さん”扱いだからだ。国際基準を満たせる医科大学と、そうでない医大とで2極化する”
いや、”この国の医学部がどう頑張っても2023年までに国際教育基準を満たせる大学は1校もない”
という手厳しい意見もあるほどである。

「21世紀米国医療教育の最前線」

既存の組織を改訂していたら間に合わない。だから新設。

6年生は、全員海外の医療施設で研修(4週間以上)積立制度あり。帰国後、「総括授業」を受けて、国家試験対策に没頭する。24時間体制の自習室あり。

国際医療福祉大学の他学部、看護、薬学部などの国家試験合格率がトップクラスなので、医学部も全員合格を目指すとのこと。

理事長「高木邦格」=高邦会

総長「矢崎義雄」東京大学医学部

副理事長「北島政樹」元慶応大学医学部長 「医師はど雁たれ!」福澤諭吉

学長「大友邦」東京大学医学部

教授「吉田素文」九州大学、OSCEの第一人者。「サイエンスアート」医師は資格を持っているだけでなく、実践、提供しなくてはいけない。「アート=手技」

試験会場は東京、成田、他。